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木村つづくさんとつづく地域の物語vol.4 「楽しいことは、レモンとみんなでつくっていこう!」

2025/3/15 16:30~17:30 開催

3月15日(土)、「木村つづくさんとつづく地域の物語vol.4」を開催しました。
まちの活性化のために頑張る方々をゲストとしてお招きし、ラジオパーソナリティの木村つづくさんにその取り組みを紹介していただく60分のトークライブ。4回目の開催となる今回のテーマは、「楽しいことは、レモンとみんなでつくっていこう!」。
ゲストは、「MIYAZAKIレモニーナ」という名で活動し、各地のイベント会場で宮崎県産のレモンを使ってレモネードの販売を行っている新名嵩司さんです。


新名さんはこれまで様々なことを経験されて、今に至ります。
延岡工業高等学校の機械科を卒業後、大学で建築を学び、熊本でアパレルの仕事を経験されています。その後、延岡の友人と3人で東京に移り、「Tychair(ティーワイチェアー)」というミュージシャン活動を経て、作曲家としても活躍。
現在はゲームクリエイターとしてキャリアを重ね、多様な才能を発揮されています。


新名さんは東京に住んでいた頃に感じたことがありました。
『東京は何でも手に入るけど、宮崎のものがない。』
心の隅にそのことが残りつつ、延岡に帰って来ることになります。

―レモンが結んだ奇跡!?―

延岡で過ごしているある日、新名さんの甥が社長になりたいという話をし始めた日があったそうです。


新名さんは、アメリカの子どもたちが経営体験として行うレモネードスタンドの話を聞かせます。そしてその話をした日に、門川町の直売所で大きなレモンを見つけ、その日のうちにレモネードでの起業を決意されます。
レモンが結んだ奇跡の始まりでした。

―目標は東京だけでなく世界―

宮崎で作られたものを東京だけでなく世界に届けたいという大きな夢を抱き、持ち前のチャレンジ精神で新名さんは走り始め、延岡市内のイベントで宮崎県産のレモンを使ったレモネードを販売していきます。
そんな中、レモネードに添えている輪切りのレモンをみんなが残してしまうという現実を目の当たりにした新名さん。新名さんはとても残念な気持ちになりますが、お客様に意見を伺い、レモンピューレとして活用するアイディアを生み出します。
レモンのおいしさを存分に味わってもらいたいという熱い想いからでした。


会場では、そのピューレを使ったレモネードが配られ、
「ストローでよくかき回してくださいね」と何度も新名さんは伝えます。
会場にいた方々からは、「レモンの風味が濃厚でおいしい!」という声と同時に驚きと感動に満ちた表情が見られました。

都会や世界に向けて目標を持つ新名さんは、地元の農家と連携してレモンを加工し販売する第6次産業に積極的に取り組んでいます。この取り組みについても木村さんと詳しくお話ししてくださいました。
6次産業は、農家の方が製品化して販売するまでを指すそうです。製品化するまでに関わっている人たちみんなが対等な利益を得られるよう価格設定しており、少し価格が高いと感じる方もいるそうですが、その背景にはきちんとした理由がありました。


活動していく中で、同じように地元への熱い思いを持つ甲斐惣菜店の甲斐さんと「KAININA」というバンドを結成し、イベントでバンド演奏を行いながらイベントを盛り上げている一面もあります。この日も「KAININA」として2曲を披露し、会場の方々と楽しい時間を過ごしました。
新名さんの多彩な才能と行動力に感心した木村つづくさんは、多様性が求められる今の時代において彼のような人材がとても重要であると述べ、「まだまだ延岡には面白い人がたくさんいて、これからも多くの人と地域をつなげていくことを目指しています」と話されました。