イベント
木村つづくさんとつづく地域の物語 vol.5 「ほほえみの輪で奏でるハーモニー」
2025/7/12 16:30~17:30 開催
7月12日(土)、「木村つづくさんとつづく地域の物語 vol.5 」を開催しました。
まちの活性化に取り組む方をゲストとしてお招きし、ラジオパーソナリティの木村つづくさんにその取り組みを紹介していただくトークライブ。
5回目の開催となる今回のテーマは「ほほえみの輪で奏でるハーモニー」。
ゲストは、「NPO法人自立生活支援延岡ほほえみの会」の理事長をされている塩月雅代さんです。
塩月さんは中学時代に、東京から延岡に引っ越してきました。
勉学に励み高校へと入学しましたが、高校時代は思い描いていた学校生活と現実のギャップに半年で中退。その後一年半、家出状態のような生活をされていましたが、アルバイトを始めた先で塩月さんに転機が訪れます。
それはお客様に「塩月さんの接客が良かった」と声をいただいたこと。
『こんな私の接客でも良かった。楽しい食事時間だったと思ってくださる方がいてくれる。接客って楽しい。人に感謝されることは楽しい』と感激し心打たれて以来、人に感謝され誰にも負けない接客を志すように。
社会に出てからも、接客が要であるホテル内のレストランからウェディングプランナーとしてキャリアを積んでいきました。
ある日、ボランティアとしてお祭りの出店に誘われます。
そこで宮崎ほほえみの会の会長さんと出会い、ほほえみの会の取り組みを知ります。
年々空き家が増えていく一方で、家を借りたくても借りられない方々がいる現状があり、ほほえみの会では、その方々に住居手続きなどの手助けをする自立住宅支援の取り組みをされていました。
自身の経験もあり、人の役に立ちたい想いが強い塩月さんは、延岡方面でも自立住宅支援を行いたいとその活動に参加し、延岡ほほえみの会の設立を決意しました。
──自立住宅支援から子どもたちへ──
自立住宅支援の他にもシェルター支援、ほほえみのサロン、学習支援活動を立ち上げ、精魂尽くす塩月さん。
さらに新たな取り組みとして動き出したのが、延岡の食材を使った温かい食事を子どもたちに提供したいという想いから『森のキッチンハウス』リノベーションプロジェクトを始動。
地域の方々に協力いただいて、既存の家を竹の灯篭などで飾り付け、子育て支援センターおやこの森の隣に、森のキッチンハウスを造りあげました。
森のキッチンハウスでは、今も愛情たっぷりの温かい食事が提供され続けています。
──ほほえみの輪は広がる──
ここで人のために尽力してきた塩月さんに仲間から手紙を送るサプライズイベント!
ほほえみの会の一員である興梠さんと、こども食堂のべおか今山代表の峰田さんからメッセージが寄せられました。
興梠さんも学生時代思い悩み、人の役に立ちたいという想いからボランティア活動を探し、ほほえみの会と出会いました。
「私も塩月さんに救われた一人。私の居場所を提供してくれてありがとうございます。」
と、塩月さんに感謝の気持ちを伝え、こども食堂を運営している峰田さんからは、
「パワフルな塩月さんの活動を見ながら、私たちもこども食堂の活動を大切にと、あらためて気持ちを強くいたしました。」と言葉が綴られていました。
お互いに良い影響を与え合う姿に強靭な絆で繋がっているのが伺えます。
お二人からの手紙に、塩月さんは「本当に大好き!」と満面の笑み。
縁と縁が繋がり、思いやりの連鎖で笑顔があふれる。
そこには、ほほえみの輪が広がっていました。
塩月さんは最後に、
「本来は私たちの活動がない社会のほうが理想ではあるけれど、やはり今もどこかで一人、頑張っている人もいらっしゃって悩まれている方々もいる。私もそうでした。
今後もその人たちの力になり、その人たちの人生を同じ目線で応援していける活動でありたい。」
と目標を語り、トークライブは幕を閉じました。
塩月さんの笑顔がもっと地域に広がり、ほほえみの多い社会になっていくとことを心より応援しております。