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レポート

世界の潮流から知るこれからの教育」先端教育探求家 竹村詠美 講演会

2020/1/13 開催

技術の進化に伴う教育の変化

テクノロジーが発展し、これまでと同じ仕事がなくなっていくことが
懸念される未来において必要なスキルとは何か?
教育はどのように変わっていけばよいのか?
新学習指導要領の導入や大学入試改革など
日本の教育の転換期になるであろう2020年の初めに
エンクロスでは『未来の教育』について考えるイベントを実施しました。
その中のメインイベントとして
FutureEdu Tokyoの竹村詠美さんをお招きし
「世界の潮流から知るこれからの教育」についてご講演頂きました。



竹村さんは、アメリカの先進的な教育プログラムを実施している
学校(HIGH TECH HIGH)を舞台にした
ドキュメンタリー映画『Most Likely To Succeed』の
日本アンバサダーを務めるなど近年、世界の先端教育を
日本に紹介する活動をされています。
今回は、なぜ教育が変化していく必要があるのか?
子ども達にどんな力をつけてあげるといいのか?
実施している先端教育の事例などをお話しいただきました。

まず、テクノロジーの発展により
ロボットが人の変わりにできる仕事が増えていることや
VUCAの時代
(「VUCA」とは、Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をつなぎ合わせた造語)
になっているというお話がありました。
「その中で、『クリエイティブ』(創造的である)な力をつけることが大切である」
という言葉が印象に残りました。

子ども達が未来に必要な力を伸ばすために
課題解決型授業、PBL(Project-Based Learningの略)が有効ではないか
というお話があり
プロジェクトを通して、知識だけでなく、共同作業、
コミュニケーション、論理的思考力、自信などが育まれるということです。


アメリカを中心に様々な学校の事例をご紹介頂きました。
どんな授業が行われているか
プロジェクトのアウトプットの形式も発表会であったり
学校内に展示されていたり、様々でした。
明確な正解があるというよりは、子ども一人一人にあった学習のカタチがあるそうです。

世界の潮流が変わりつつある中、何かできるか

また日本においても先進的な取り組みを行っている学校の紹介もありました。
学校だけでなく、地域コミュニティと一緒にプロジェクトを回している例など
教師だけでなく、社会を巻き込んだ教育がPBLには適しているようです。

現在の学校制度だと
時間や様々な制約で取り組めないのではないか?
という声も質問にはありましたが
与えられた裁量の中でも、取り組んでいる事例の紹介は
先生方を勇気づけたのではないかと思います。
また、リーダー(学校だと校長)が明確な意志を表示することで
先生方がチャレンジしてよい状態にしてあげることも大事なようです。


当日は、学校の先生や教育関係者から、子育て中の親世代まで
多くの方にお越しいただきました。
未来の教育は学校関係者だけで考えることでなく
社会全体で子ども達を思い、考えて、対話していくことが大事ということで
最後は皆さん隣の席の参加者と
チェックアウトという形で感想を共有し、閉会となりました。