SDGｓ×ジェンダー　それでも、生きてゆく。

＜SOGIについて知ってほしい＞

SOGI(ソジ)という言葉を耳にしたことはありますか？
多くの人に認知されてきているLGBTは、性的少数者とされてきた特定の方々を指した言葉ですが、SOGIはすべての人の性的指向と性自認を指しており、属性や特徴を表します。近年、性の在り方は多様であることが認知され始めたと同時に、LGBTは特別な人、という偏見が生まれてしまった側面もあります。SOGIは、これからの社会で生きていく私たちの人権に関する大切な概念です。

11月23日(火)、SOGIについて知って欲しいと、性同一性障害の当事者である黒木瑞季さんの講演会を開催しました。

<性別に違和感を持ちながら過ごした学生時代>

性同一性障害とは、心の性と身体の性が一致しない状態のことです。黒木さんは心は女性身体は男性で生まれ、幼い頃から男性として扱われることに大変な苦痛を感じていたそうです。
最近はテレビや本でも特集されりようになり、当事者が語ることも増えましたが、生の体験談は想像以上に過酷で壮絶なものです。

<未来の子ども達は私が守る>

17歳の時に生きていたくないと思ったこと。それでも、こんな辛い思いをこれから生まれてくる子ども達には味わって欲しくない、社会を変えることが自分の使命だと決意したことを、真っ直ぐな眼差しで力強く語ってくださいました。

満員の会場では、参加者の皆さんが真剣に、時に涙しながら話に聴き入っていたのがとても印象的でした。

胸が詰まるような辛いお話もありましたが、それが黒木さんの歩んできた日常です。ご本人がおっしゃるように、生まれた時の身体的特徴で性別を分けることに何の意味があるのか？性別でなく、個人の特性を活かせる社会にするにはどうすれば良いのか？
今まで当たり前と思っていた性の在り方を、立ち止まって考える良いきっかけになりました。