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レポート

ココカラフェスタ (ピンクリボン月間)

2021/10/30 開催

10月は乳がん啓発運動ピンクリボン月間です。
普段自分には関係がないと思われがちなピンクリボン運動を、今日をきっかけに
癌検診の大切さに触れ、「ココロと体に嬉しい1日を今日ココカラ」という思いで
ココカラフェスタと名付け、10月30日(土)に6つのイベントを開催しました。
乳がんの専門医によるココカラセミナーと、和食作りのワークショップ、
アロマスプレー作り、エレクトーンフェスタ、おはなし会、延岡市健康増進課による
乳がん、子宮頸がんの検診の申し込み受付を行いました。

専門家医による乳がんココカラセミナー

ココカラセミナーでは、ひとりひとりの患者さんに応じた診療や治療方法、
自己検診の仕方、病気になった後に押し寄せる様々な心配事との向き合い方について
お話をして頂きました。


【講師の紹介】
右から
■さがら病院宮崎 乳腺外科 医学博士 船ヶ山まゆみ先生
■さがら病院宮崎 地域医療連室 MSW(医療ソーシャルワーカー) 米田智恵美先生
■医療法人緑の風 長沼医院 婦人科 医学博士 長沼康子先生


さがら病院宮崎 乳腺外科 船ヶ山まゆみ先生は、宮崎の医療の最前線で日々乳がんを
診察している専門の医師です。科学的根拠に基づいた治療方法や、進歩していく
医療の資料をもとに、分かりやすく解説頂きました。「乳がんの早期発見のために、
定期検診を心がけましょう」と会場とオンラインで参加の皆様に呼びかけて
いらっしゃいました。


さがら病院宮崎 MSW(医療ソーシャルワーカー)米田智恵美先生は、まずはMSWの
仕事、役割についてお話をしてくださいました。MSWは、患者さんの悩みや心配事の
解決を支援しています。
例えば、「手術が決まったが、治療費を払えるか心配」「退院後のリハビリを誰が
サポートするか」などの心配事に対し、利用できる公的制度やサービスなどの
紹介や、ご家族や医療機関と連携し、患者さんが安心して、自分らしく生活が
できるように支援をしているそうです。

絵本『ママのウインク』

米田先生より紹介して頂いた絵本『ママのウインク』(ながたいくよさく/さどはら
ちえこ絵/三恵社)は、鹿児島市の乳腺外科の看護師が小さな子ども達に乳がんについて
わかりやすくを説明できないかと考え、生まれた絵本だそうです。
毎日、仕事に育児に頑張っているママが乳がんになるお話で、優しい絵と著者の
「病気と闘うかっこいいママ」への思いが、米田先生の声で朗読されました。
参加者の目頭を押さえながら真剣に聞き入る様子が印象的でした。
今回は、延岡市の医療法人緑の風 長沼医院婦人科 長沼康子先生に司会進行を
していただき、和やかで心動かされる、学びのあるお時間を作っていただきました。

〈以下、参加者ココカラセミナーアンケートの感想を抜粋>
「35年前に乳がんの手術をうけました。近隣でこのような貴重な話を聞ける講座が
 あって良いと思います。」
「自分が乳がんになった時の不安や対応を知る事ができて良かったです」
「医療ソーシャルワーカーの存在が力強いです。知識が高められて、不安が
 軽くなりました。」
「船ヶ山先生がおっしゃった患者さんの気持ちに寄り添った医療を提供できるよう
 努めて参りますというお言葉をきいて心強い気持ちになりました。」
「周りに乳がんになった人がいたらママのウインクを教えてあげたいです」
「米田先生のファンになりました」
「社会保障制度の事を知る事ができて良かったです」
「オペを受けたばかりです。話を聞いて不安もあるけど前向きになれました。」
「もし…自分が癌になったら…今日このセミナーを通して学ぶ事がたくさん
 ありました。自分らしく生きたいですね。」
「もっと沢山の人に伝えたい内容だと思います。絵本には感動しました。」

高い技術と不断の努力


エンクロス正面では、検診車を設置し、乳がん検診も行われました。検診車には
病院と同じ医療機器が搭載されており、病院で検査をしている専門の技師が交代で
検診車に乗って乳がん検査が難しい地域へ行かれるのだそうです。
同行する看護師から、「地方で検診車が続けて動くときは、2週間自宅に戻らずに
検診車とホテルの行き来になる事もありました」と伺いました。宮崎の医療関係者の
高い技術と不断の努力の上にこの移動診療所(検診車)が成り立っている事を
教えていただきました。
エンクロスの閲覧図書コーナーにはピンクリボンの関連図書もありますので、
興味のある方は是非ご覧ください。