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レポート

終活 はじめの一歩

2022/12/18 11:00~12:00 開催

12月18日、ソファラウンジにて『終活 はじめの一歩』が開催されました。
講師は「SMILE 終活相談センター」の宮崎法子さん。


宮崎さんは、ご自分の親御さんの将来を考えた時、終活についてわからないことだらけだと思い、学び始めたそうです。そして、延岡には独り暮らしの方が多いため、その方々をサポートしていき、孤独死をなくしていきたいという思いから活動を始められました。
このセミナーはそれぞれのテーマに合わせ、3回に分けて行われます。

今回のテーマは「終活の社会性」。
終活が広がっている社会的な背景を知り、終活についての理解を深めていくための1時間
です。
参加者の自己紹介が終わったら、さっそく終活についての説明が始まりました。


終活が必要とされる社会的な背景として挙げられるのが高齢者の人口増加です。
日本の人口は2010年をピークに下がり始めています。そんな中、高齢者の人口の割合は増え続け、2065年には人口全体の約4割を占めるといわれています。
一方で子供の数は年々減少していき、現在は子供が1人、もしくは子供を持たないというのが珍しくない時代になっています。
その影響により、親の老後の世話や故人の後始末など、若い世代への負担が大きくなっているというのが現状です。

また、一人暮らしの高齢者も増加傾向にあります。
それにより、頼れる人がそばにいないことや防犯対策など、様々な不安が出てきます。こういった不安を解消するための方法として、今終活が広がっているそうです。


終活について学ぶ上で知っておきたい言葉が「平均寿命」と「健康寿命」です。
現在の「平均寿命」は男性が81.47歳、女性が87.57歳とされています。
一方で、『介護に依存しないで自立した生活ができる期間』を示す「健康寿命」は、男性が72.68歳、女性が75.38歳とされています。
平均寿命と健康寿命の差は男女ともに約10歳。それはつまり、寿命を全うするまで家族等に介護をしてもらう期間が10年あるということです。
介護に依存せず健康に長生きしていくことは、自身だけでなく、若い世代に負担をかけないためにもとても大切です。

さらに、やるべきことがたくさんある終活の中でも一番重要なのが、「預金整理」とよばれるお金の管理です。
死亡届を提出してすぐに銀行口座は凍結されるため、どのような保険に入っているか、お金を預けている銀行やクレジットカードについても前もって家族に伝えるべきだそうです。
こういった準備を進めていくことで不安を一つずつ取り除くことができます。


「終活」という言葉は知っていても、具体的に何をすればいいのか、相談するにしても誰に相談すればいいのか、わからないことだらけだという方が多いと思います。
準備をしているという方でも、「お墓」「葬儀」「エンディングノート」の3つしか準備できていないという方がほとんど。

参加者は時折メモを取りながら、自分、そして家族の将来のことを考え、真剣に聞いていました。
このセミナーを通して、自分の健康のこと、お金のこと、家族のこと、それぞれに大切なことが何なのか気づけた様子でした。



終活は決して一人ではできません。
終活アドバイザーをはじめとする終活の専門家や埋葬業者、保険会社など、さまざまな
機関のサポートがあってできることです。
自分の将来のことを考え、遺された家族の負担を減らすためにも早めに準備を進めていくことが大切です。

次回開催日は2月19日です。テーマは「生前整理」。
残りの人生をよりよく生きるため、そして納得できる最期を迎えるために、今から準備を始めてみませんか?