イベント
第3回 のぼり猿ってなんだ??
2023/12/9 19:00~20:00 開催
12月9日(土)19:00~20:00まで学習スペースにて『第3回のぼり猿ってなんだ??』が開催されました。
延岡の郷土玩具として有名なのぼり猿。端午の節句に無病息災、五穀豊穣などを願って鯉のぼりとともに揚げられていました。現在では出世を祝う意味を込めて転勤する方へ送られてもいます。
主催であるのぼり猿保存会の澤崎裕太さんは、のぼり猿の知名度向上、情報収集、のぼり猿を活用した地域活性化を目的として活動しています。
エンクロスでは2022年4月からこれまで2回にわたって、澤崎さんが調査してきたのぼり猿の歴史や地域分布などについてお話をしてきました。第3回目の今回は『日本全国のオイラ編』として、延岡以外の地域分布がテーマです。
下関や四国など全国各地に何度も足を運んで現地調査を重ねてきた澤崎さん。のぼり猿ではなく「猿幟(さるのぼり)」や「さるぼぼ」という呼び方で受け継がれているようすを、北は福島県から南は福岡県までスライドにまとめ、わかりやすく伝えました。
猿幟について触れられた資料は多くあるわけではなく、澤崎さんはわずかな記述を手がかりに国立国会図書館に所蔵されている資料を読み込んだり、各地の図書館、市役所の方にお話を聞いたりと地道な調査を重ねてわかったことばかり。
参加されたみなさんはメモを取ったり、撮影可能なスライドを写真に収めたりと澤崎さんのお話を一言一句逃さないよう真剣な表情で聞き入っていました。
実際に下関市安岡地区で飾られていたという猿幟が会場に展示され、間近に見ることができるのもこちらのイベントならでは。
桃太郎や弁慶などに扮した猿がかわいらしく、見ているだけでほほえみがこぼれます。
延岡ののぼり猿と日本各地の猿幟。どのような経緯で伝わっていったのかはまだまだわからない部分が多いそうです。澤崎さんはこれからも現地に足を運び、調査をつづけます。
第4回は今回話しきれなかった分布の続きについてお話する予定です。初めて参加される方も最初に前回のおさらいがありますので、どうぞお気軽にお申込みください。
愛らしい表情の後ろにある奥深いのぼり猿の世界をいっしょに楽しんでみませんか。