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レポート

木村つづくさんとつづく地域の物語vol.2~コーヒーで紡ぐ恩返しの輪~

2024/3/9 16:30~17:30 開催

 3月9日(土)、エンクロスの2階学習スペースにて『木村つづくさんとつづく地域の物語vol.2~コーヒーで紡ぐ恩返しの輪~』を開催いたしました。
昨年11月4日(土)にも開催した、『木村つづくさんとつづく地域の物語vol.1~Jリーグへの道 アスリートタウンからプロへ~』に続く第二弾。今回もフリーパーソナリティーとしてテレビやラジオでもおなじみの木村つづくさん(写真右)がファシリテーターとなり、お迎えしたゲストの魅力を存分に引き出す軽快なトークで場を盛り上げてくださいました。

今回のゲストは、延岡市内に店を構える『N coffee』のオーナー、中山雄太さんです(写真左)。



福岡県在住時に師匠と出会い、コーヒーの焙煎やラテアートを学んだという中山さん。福岡での仕事も継続しながら、2022年に延岡市にコーヒー店『N coffee』をオープンしました。今では2号店も経営しており、そのコーヒーの味はお客様からも大好評。焙煎したてのコーヒーが会場に振る舞われると、観客席のいたるところで笑顔が見受けられました。ステージ上のつづくさんにもはっきりと見えたようで、「一口飲んだときの顔、まるでCMみたいで最高でしたよ」というコメントには会場が沸きました。中山さんも、「ああいう表情を見られるのがいいですね」とうれしそう。
その後、つづくさんに乞われて美味しいハンドドリップのコツの伝授や、スライドを使ったお店の紹介などが行われました。とても生き生きとした語り口からは日々の充実ぶりがうかがえます。ただ、中山さんの活躍はどうやらそれだけではないようで…?


実は、失業を経験して延岡に里帰りした折に改めて地元の居心地の良さを実感し、心境に変化が訪れたそう。故郷に恩返しがしたい――新たに生まれた思いは、店を経営することだけでなく、自分自身が地元に対してなにかできることを考えるきっかけとなりました。 コーヒーがつなぐ縁を延岡でも広げていくかたわら、市民活動としてエンクロスでラテアート教室を行うなど活動の場を模索していた中山さんは、2023年10月、ついに『NOBEOKA COFFEE FESTIVAL』を開催するに至ります。

多くのひとが参加したイベント『NOBEOKA COFFEE FESTIVAL』の様子は、こちらからご覧ください。


大盛況となった『NOBEOKA COFFEE FESTIVAL』では、すでにつながりのあった人々はもちろんのこと、さまざまな出会いが中山さんの力となって活動を後押ししてくれたようです。「みなさんに紹介したいひとがたくさんいるんです」と笑顔で語る視線の先にいたのは、中山さんにとってかけがえのない仲間のみなさん。このイベントのために、わざわざ駆けつけてくださいました。
今回は、そのなかでも特に関わりの深かった学生のお二人を紹介いたします。


会場の大勢の前で緊張しながらもハンドドリップを実演してくださったのは、九州医療科学大学の学生である兼松和正さん。もともとコーヒーは苦手だったにもかかわらず、今では中山さんのお墨付きを得るほどの素晴らしい腕前を持つまでになったとのこと。『N coffee』での出会いがきっかけで人生が変わったそうで、「コーヒーを通して良い出会いがたくさんあった。コミュニケーションもとれるようになって、いいこと尽くしです」と、これまでの様子を振り返れば、中山さんも「縁を大切にしているところ、ボランティアなどで精力的に活動しているところに刺激をもらっています」と笑顔で答えていました。



延岡学園高等学校の学生である井伊彩仁さんは、昨年中山さんが行った出前授業に参加したことがきっかけで、『N coffee』のコーヒー豆を使ったお菓子・ダックワーズを製作し、フェスティバルで販売することに。1時間で完売したというそのお菓子は今回のイベントでも観客席に配られました。実際に手に取って一口食べたつづくさんからも太鼓判をもらうほどの美味しさです。
お菓子作りに情熱を感じている井伊さんは、店に通いながら中山さんと交流を続けるうちに、もともと考えていた将来のことに大きな後押しを受けたそう。「勉強して帰ってきて、雄太さんのようにお店を開きたい」と力強く語ってくださいました。


イベントを通じて感動を隠せない様子のつづくさんから、「ふるさとを盛り上げようとお店を出した。若い人が通いだした。俺もやりたいと続く人が現れた。もう、それが『まちおこし』じゃないですか?」と問いかけられた中山さんは、深く頷きました。「延岡には活動的なひとがたくさんいる。それに気づかされたんです」
言葉で伝えずとも、行動が伝わって、まわりに伝染していく。それは、中山さんが『自分にもできること』を実現させたことによって生まれた、地元への恩返しの一つの形ではないでしょうか。
当日、会場にはたくさんの人々が集まってくださいました。質疑応答を行ったあとは、最高のコーヒーと最高のお菓子を手に撮影に臨みます。ご覧いただくとおわかりになられるように、最高の笑顔で締めくくられたイベントとなりました。

本年度も引き続いて、『木村つづくさんとつづく地域の物語 vol.3』を企画中です。ぜひ楽しみに開催をお待ちください。